白山周辺(石川) 有形山(1010.7m) 2024年5月3日(祝)  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:14 駐車箇所(標高570m付近)−−4:25 伐採地下端(標高610m付近)−−4:35 林道分岐(標高650m)−−4:51 林道を離れる(標高720m付近)−−4:56 廃林道(標高740m付近)−−5:03 伐採地下端(標高770m付近)−−5:08 伐採地上端から藪に入る(標高810m付近)−−5:13 廃林道(標高830m付近)−−5:21 廃林道から斜面に取付く(標高870m付近)−−5:24 廃林道(標高900m付近)−−5:27 送電線巡視路(標高910m付近)−−5:36 990m峰直下の送電鉄塔−−5:47 有形山−−5:55 990m峰直下の送電鉄塔−−6:10 廃林道で巡視路を離れる(標高800m付近)−−6:24 林道本道に合流(標高720m付近)−−6:28 伐採地をショートカット(標高680m付近)−−6:32 林道(標高630m付近)−−6:44 駐車箇所(標高570m付近)

場所石川県白山市
年月日2024年5月3日(祝) 日帰り
天候快晴
山行種類プチ藪山
交通手段マイカー
駐車場林道路側に駐車余地あり
登山道の有無山頂西側の送電鉄塔までは巡視路や林道、廃林道あり。送電鉄塔〜山頂までは道無し
籔の有無送電鉄塔〜山頂までは潅木藪。送電線巡視路、林道以外は杉植林帯だが潅木藪
危険個所の有無無し
山頂の展望西側に少し開ける
GPSトラックログ
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コメント山頂近くを送電線が通っている山。北西側中腹まで林道が通っているのでこれと送電線巡視路を組み合わせるのがベストと判断したが、林道は入口付近で崩壊して通行不能でほぼ全線を歩いた。林道から巡視路に乗り移るルートが事前情報と異なって藪漕ぎや廃林道歩き、伐採地横断等を繰り返してやっと巡視路へ。巡視路は一級の道だった。990m脇の送電鉄塔で巡視路を離れて潅木藪に覆われた尾根に乗り換えるが目印多数あり。山頂の三角点は自然樹林の中で展望無し




林道の崩壊箇所手前に駐車 沢の増水で崩壊した林道
大きな落石もある 路床が大きく崩れた箇所も
突如として林道が復活すると伐採地 伐採地で重機が登場する
標高650mの林道分岐の標識。「頂上」とあるが山頂への道は無い 左に上がる林道を進む
標高730m付近。林道が断絶して溝が切られていた 溝から右手の斜面に取付く
植林帯なのに灌木藪。朝露で濡れている 標高740m付近で廃林道に乗り左に進む
タムシバ 伐採地が見えたのでショートカット
標高770m付近。伐採地下端 伐採地内には多数の蕨が生えていた
唐松の植林 オオタチツボスミレ
キランソウ ツボスミレ
杉の植林 標高810m付近が植林上端で藪に再突入
標高820m付近で廃林道横断 廃林道の上も藪
標高830m付近でまた廃林道に出たので辿る できるだけ上に向かう廃林道を繋げる
標高880m付近で藪に突入。ここは標高900m付近 標高900m付近でまた廃林道に出た。西へ進む
やっと待望の送電線直下に出た! 送電線巡視路。予想以上に立派
きれいに刈られた道が一直線に上がっていく 標高960m付近の送電鉄塔
さらに巡視路を上がる 標高970m付近は短距離だけ廃林道を辿り法面の奥から巡視路に乗る
990m峰直下の送電鉄塔。ここから巡視路を離れる 山頂方面。灌木藪だがそれほど濃くない
灌木藪中には目印多数あり 900m峰
980m鞍部 標高990m付近
標高990mの小鞍部 標高1000m付近
オオカメノキ 有形山山頂。根曲がり灌木に覆われる。道無し
山頂の目印は古い赤布のみ 三角点
990m峰西側の送電鉄塔に戻り藪から解放 一直線に伸びる送電線
標高900m付近。この崩れで巡視路が消えている 崩れた斜面より下は再び良好な巡視路
壊れた背負子 標高850m付近で廃林道を横断。巡視路を下った
廃林道から巡視路入口 巡視路は送電線直下から右手の植林帯に移る
標高800m付近でまた廃林道に出る 今度は廃林道を東へ下った
標高790m付近。往路でも通った伐採地。このまま廃林道を下った 標高720m付近の林道分岐。登りなら左へ
古い標識が残っていた 標高720m付近の林道分岐。往路では左へ進んだ
標高680m付近から伐採地をショートカット 標高650mで往路の林道に合流
チェーンソーか小型重機用の燃料か 伐採地から山頂方向を見る。送電線は見えない
標高620m付近。ここが林道崩壊地の先頭 標高580m付近。大きな崩壊地
最下部の崩壊地 駐車箇所に戻る


 本日最初の山は有形山。ネットによる情報では一応道があるようだが、山頂付近に送電線が通っているので巡視路がそこまで通っているはずであり、そこから山頂までの距離は僅かで藪漕ぎになっても許容範囲だろう。送電線巡視路までは林道を利用して高度を上げるのが得策で、あわよくばマイカーで入れたらラッキーだ。

 地形図によると林道は2箇所の入口があり、まず西側を確認したが明らかに廃林道化していて車の通行は不能だったので東の入口に向かう。こちらはダートだがまともな路面で入っていくと残念ながら最初の沢で林道が大きく崩壊して車両通行不能であった。これだと林道入口から歩いても大差なかったが、ここから歩くことにする。

 沢での林道崩壊は近年の大雨の影響であろう。群馬の西上州では台風の豪雨により林道がズタズタにされたがそれに似ている。林道の路面上を大量の水が流れたようで石がゴロゴロの河原に変わっていて非常に歩きにくかった。これなら最初から送電線巡視路を歩くのが正解だったかな。林道に水が流れ込んだ場所は数箇所あったようだが、最も上部は標高620m付近の沢であった。これより上部の林道はしっかりと残っていて新しそうなタイヤ痕もあった。

 生きている林道を僅かに歩くと左手の斜面が大規模に伐採されていた。それも明らかに最近作業したようであり、2箇所の林道入口からここにアクセスできないはずなのに不思議である。やがて林道上に伐採作業用の重機が登場し、近くにはチェーンソー用の燃料らしきポリタンクが並んでいた。そして林道横には伐採して同じ寸法に切りそろえた丸太が詰まれている。地面に散乱した木の皮はまだ新しく、明らかについ最近作業を行っていたに違いない。ということは地形図に記載されていない別の林道が新設されたと考えるべきか。地形図を見る限りは風嵐谷川沿いの林道が右岸に渡ってすぐ辺りから古い林道に繋がる道を作るのが一番効率的だろう。

 伐採地脇を通過して西へ進むと地形図通りに右から林道が合流。そこには「小原山みちしるべ」と書かれた古い案内標識があり、左が「頂上」、右が「風嵐林道」となっていた。どうも地元では有形山ではなく小原山と呼んでいるらしい。「頂上」の文字が気になるが、山仕事の場合、頂上とは正確な山頂ではなく山頂方面を示す場合があり信用はできない。それに文字や絵の掠れ具合からしてかなり古い標識であり、今は山頂へ達する道が無い可能性もある。どちらにしろここは左しかない。

 さらに林道を上がっていく。問題はどこで林道から巡視路に乗り移るかで、事前情報では標高730m付近から道があるように書かれていた。今回はそれに倣うつもりで地形図を見ながら林道を歩いて現在位置を把握しておく。

 問題の標高730m付近はヘアピンカーブが終わってちょっとの場所だが、その付近の斜面は植林帯だが道は全く見当たらず、樹林の中は矮小潅木藪に覆われている。このまま林道を終点まで進んでみてもいいのだが、この先は送電線から離れてしまうため藪に突入して送電線を目指すことにした。ちょうど林道がコンクリート舗装から白い土を押し固めた路面に変わり、沢水を通すためにわざわざ路面を分断している箇所であった。

 普通は杉の植林帯は日当たりが悪いので植生が薄く歩きやすいのだが、ここでは一面が矮小な潅木藪がわさわさと生えていて藪漕ぎ状態だ。しかも朝露で藪が濡れて不快だ。斜面を適当に上へと上がっていくと廃道化した植林作業道や廃林道があちこちで現れるが、どれもかなり藪化が進んでいる。

標高740m付近で廃林道の中でも比較的まともな道が登場。少しこれを辿ると標高770m付近で広い伐採地が登場したので、ここを直登することにする。伐採地だけあって藪は無いので歩きやすい。植林直後らしく、ピンクリボンの目印が付いた唐松や杉、それに種類は不明だが広葉樹の苗も植えられていた。これが関東だったら鹿の食害防止用に植林地を囲うネットを設置するのが普通だが、ここは冬の豪雪地帯で鹿はいないようだ。蕨が無数に生えているが、車中泊で大した調理器具を持っていないので採集はしなかった。日当たりがいいので数種の花も見られた。

 標高810m付近で伐採地上端に達すると、また杉の植林+潅木藪に突入。藪を分けて登っていくと完全に廃林道化した道をいくつか横断して標高830m付近で再びまともな部類の廃林道に飛び出す。ここは送電線方向に斜めに上がっていく廃林道だったのでそちらに向かって上がることにした。ちなみにここまで上がってきてもまだ送電線は一度も見ておらず、さすがにルートが合っているのか不安になってきた。

 廃林道が素直に上がっていけばいいのだが、水平になり下り坂になってきたので左上に分岐する林道にいくつか乗り換えながら廃林道を進んだが、標高880m付近で廃林道末端に突き当たったので再び植林帯の灌木藪に突入。今度は笹が混じるのでいやらしい。私は笹に対してアレルギーを持っているので、長時間笹の葉に触れると非常に痒い蕁麻疹ができてしまうのだ。それを見越して花粉の時期に使っている抗アレルギー薬を予め服用しているが、完全に抑えられるわけではない。幸いにして笹は短距離だけで済んだ。。

 標高900m付近で再び廃林道に出て西へ上がっていくのでそのまま廃林道を上がっていくと、小規模に斜面が崩れた箇所にピンクリボンが登場し、ここでやっと送電線が登場して巡視路に乗ることができた。ここまで何と長かったことか。これなら最初から送電線巡視路を歩いた方がずっと効率的だったと思う。

 巡視路は一級の道でしっかりと刈り払いされて非常に歩きやすい天国だった。標高960m付近で最初の送電鉄塔が登場し、次の送電鉄塔に向けてまっすぐ上がっていく。標高970m付近でいったん廃林道に乗るが距離は短く、土の法面を通過してすぐに再び巡視路に乗る

次の送電鉄塔が有形山西側の990m直下の送電鉄塔で、巡視路は南へと下っていくが山頂はここから先は東へ延びる尾根の続きにあるため、ここで巡視路とはおさらば。潅木藪に突入する。

 猛烈な藪かと思ったらそうでもなく、微かに踏跡があるようだ。リボンの目印は乱打状態でそれなりの訪問者がいることが分かる。しかし、先がそれなりに見えるのでこれほど目印を残さなくていいのになぁ。まあ、今は葉が茂る直前で見通しがまだいい時期なのかもしれない。でも葉っぱが茂った時期にこんな藪に突っ込むと毛虫が付いたりするのでやりたくない。

 990m峰から先は藪が薄くなり比較的歩きやすい。送電線付近は樹林が伐採されて日当たりがいいので一番藪が濃かったようだ。990m峰を越えて次の小ピークに登ると鞍部は立木が無い浅い凹地のように広がり、藪に覆われた尾根より歩きやすそうなので凹地をショートカットした。地形図には表記されない小さな鞍部がこの先にあった。これらの鞍部が連なる尾根は山頂に対して左を迂回するように遠回りなので、浅い谷間をショートカットした方が効率がいいだろう。

 最後の登りが終わって傾斜が緩むと、それまでの普通に立った樹林から根曲がり木に変わる。そしてその端の方が有形山山頂だった。林道で見た古い標識からして、もしかしたらどこからか道が上がってきているかと思ったが周囲に道は全く無かった。山頂は植林ではなく自然林に覆われて展望は無かった。三角点は簡単に見つかったが周囲に山頂標識は見当たらず、代わりに近くの木に古い赤布がかかっていた。

 帰りは途中まで送電線巡視路を下って適当に林道に乗り換える計画である。標高750mまでに巡視路を離れないと別の尾根に入ってしまうので注意が必要である。

藪を抜けて990m峰直下の送電鉄塔で送電線巡視路に乗って送電線直下の巡視路をそのまま下っていく。往路で巡視路に乗った標高900m付近の廃林道に出ると巡視路を見失って焦ったが、ここでは小規模に斜面が崩れていたのでこれに巡視路が巻き込まれてしまったようだ。ガレの脇の草地を適当に下れば巡視路が復活する。

さらに巡視路を下って標高850m付近で比較的程度がいい廃林道が交差するが、東に向かう方向は上り坂だったのでパスして巡視路を辿る。この廃林道を越えるとそれまで送電線に沿って付けられていた巡視路が右手の植林帯へとルートが移るが、道の良さは変わらないので迷うことは無いだろう。

次の廃林道は標高800m付近で、ここは巡視路が送電線から東に離れた位置にあった。この廃林道は東に向かって下り方向なのでこれに乗ってみることにした。さて、どこで往路の林道に合流することやら。

 下っていくと標高790m付近で伐採地が登場。ここは見覚えがある場所で、往路で登った伐採地に違いない。下りではそのまま廃林道を下っていく。この先の廃林道は往路では一部区間だけ歩いて藪をショートカットしたが、帰りはずっと廃林道を辿ってみた。その結果、最終的には往路で私が林道から藪に突入したちょっと手前で左に分岐した林道(標高720m付近)に出た。その手前の林道分岐(標高720m付近)には往路で見たのと同じ「小原山」の古い案内標識が登場し、私が下ってきた廃林道を指して「頂上」となっていた。しかし現役の林道からの分岐には案内標識は設置されていなかったので登りでは意味が無いだろう。それに山頂に到るには送電線巡視路の利用が不可欠であるが、それを案内する標識は皆無だった。

 以上の説明ではちょっと分かりにくいと思うので、登りの目線で表現し直す。標高720m付近までは林道本道を上がっていき、その分岐で右の林道に入る。すると短距離で次の林道分岐が登場し、そこには絵付きの「小原山」の古い案内看板があるのでここを左へ入る。そのまま廃林道を道なりに進むと標高790m付近で伐採地が登場し、そのまま廃林道を上がると標高800m付近の植林帯の中で左の斜面を上がるように巡視路が分岐するので、それに乗れば990m直下まで巡視路を辿ればいい。

 これで残りは往路と同じルートだが、伐採地だけは藪が無くショートカット可能だったので斜面を下った。ここだけは下草が湿っていて防水性能が落ちた登山靴は中まで濡れてしまった。ショートカットが終わると大水で河原に変わった酷い林道歩きで駐車箇所に戻った。


 今回の経験より、有形山に登るには最初から送電線巡視路を利用するのが最も効率的と分かった。それよりも楽をするのなら地形図に書かれた林道に繋がっているはずの新しい林道の入口(おそらく風嵐谷川沿いの林道が橋を渡って右岸に移ってすぐの付近)を探して標高650mの合流地点付近まで車で上がること。ただし林道にゲートや車止めが無いとは限らない。

 

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